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Author:Honey
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「アンドレ・ボーシャンとグランマ・モーゼス」
さる週末、損保ジャパン東郷青児美術館で、
「アンドレ・ボーシャンとグランマ・モーゼス」展を見てきました。
どちらも、専門として絵画の勉強をしたのでなく独学の自己流で、
絵画とは別に職業や生活を持ちその傍らで、
年を取ってから絵を描き始めた人です。
「素朴派」と呼ばれていることを初めて知った。
大好きなアンリ・ルソーも「素朴派」の一人で、本職は税関職員だったことも。

もともとグランマ・モーゼスは大好きだったのだけど、
ポスターを見てアンドレ・ボーシャンにとても魅かれるものを感じて見に行きました。
その予感は大当たり!
とても好みの絵だったので嬉しい。
特に園芸業だったというボーシャンの花の絵はとても気に入って、
絵はがきを大量にget。
花の他、「楽園」というタイトルの樹にとまる鳥をモチーフにした絵が良かったんだけど、
絵はがきは作られていなくて残念。

20080819

ル・コルビュジエに見いだされたこと、日本には岡鹿之助さんが紹介してくれたことなど、
素敵なつながりがいっぱい見つかったことにも感動。

グランマ・モーゼスは、見たことある絵が多かったのだけど、
やっぱりこの遠くから見渡す感じの俯瞰の視点がとても好きだなあと思いました。
そして、刺繍絵の額は初めて見ました。
この緻密さはいったい何?素敵すぎる〜!

お二人とも年を取ってからこのような素敵な作品を生み出すようになったことが素晴らしくて。
人生、疲れている場合じゃないなぁと感じてしまった。

「優しく明るい色調で緻密に描きこまれた」「静かな雰囲気の」
「具象の」
「でも写真のような写実的な画風でなく、象徴的なモチーフのような描かれ方をした画風」
が好きなのです。
南桂子さんの版画などその代表格ですね。

人物画もそう。
エドワード・ホッパーとかマックスフィールド・パリッシュとか、
人を描いているのだけど、
人として生々しく描くのでなく象徴として描かれているというか、
何か静かにしんとしている絵が好き。
日本画で言うと、上村松園さんの美人画とか。
彫刻(人物像)もそうだなぁ。
舟越桂さんとか有元利夫さんとか。
カミーユ・クローデルなどはとても写実的&緻密だけど、
やっぱりあの人物像はいろんな意味を含んでて、ある意味象徴なのではないかなと思います。

などと、あれこれ自分の嗜好を考えたひと時でした。
なので、「これはHoneyさん好きかも!」というような作家さんがいたら、教えてくださいね。
随時、情報募集中♪

アート | 23:32:30 | Comments(0)
パッチワークキルト展と岡鹿之助展
銀座で、会社の後輩の子が習っているパッチワークキルトのお教室の展覧会があり、
彼女の作品も展示されているというので見に行ってきました。
フランスやアメリカのオールドファブリックを使ったという作品たちは、
色使いがきれいで可愛らしくてロマンティックで、もう大興奮
でもでも、作るのは大変だと思う・・・全部手縫い、少しもミシンを使っていないのだもの。
驚きです。
また、ディスプレイがとてもセンスが良くて、素敵
壁一面を覆う大きなキルトから、小さなポットホルダーやコースター、ピンクッションまで。
先生もいらしていて、お教室にも誘っていただきました。
私も可愛い生地見るのも作るのもとても興味あって好きだけど、
仕事しながらできるのかなぁ?
・・・でも、もしかして機会があったら習いに行ってしまうかもしれません。
だって、生地のコレクションだけでも見せていただきたいんだもん・・・
目の保養なひとときでした♪

後輩ちゃんとランチを食べた後、
ついでに隣の京橋ブリヂストン美術館に、岡鹿之助展を見に行ってきました。
没後30年の岡鹿之助は、明治の洋画家。
ジョルジュ・スーラやアンリ・ルソーのような精緻な点描による具象画の数々。
「海」「掘割」「献花」「雪」「燈台」「発電所」「群落と廃墟」「城館と礼拝堂」「融合」という
9つのテーマで分けられた展示は、
どれも建物や花をモチーフのように組み合わせた幻想的な印象で、素敵でした。
中でも建物を描いた風景に惹かれました。
特に心に残ったモチーフが「橋」「はしご」「階段」「柵(手すり)」「窓枠」「煙突」。
細かな直線を緻密に水平方向・垂直方向に組み合わせていて、
その精緻なきっちりした線を見ているとすっとした気持ちになって。
またその風景の片隅にぽっかりと三色菫の固まりが置かれることで、
自分が窓から外の風景をを眺めているような
より幻想的な不思議な世界が生まれて、吸い込まれそうな気分になったり。

とても素敵できれいなものがたくさん見られた、幸福な一日になりました。

アート | 21:19:15 | Comments(0)
さよなら、ターシャ・テューダーさん
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(2006/04/21)
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新聞を見て、ターシャ・テューダーさんがお亡くなりになったことを知りました。
92歳とのこと。

ターシャ・テューダーさんのキャリアは絵本作家としてスタートしました。
次々に名作を生み出しつつ、
やがてニューイングランドの郊外に広大な土地を入手し、
丹精込めた素晴らしい庭を作り上げ、
19世紀様式の家を建て、家具・衣服等すべて当時のスタイルの生活を始めました。

何頭ものコーギーに囲まれて、一人で暮らす。
絵を描き、絵本を作り、アンティークな洋服を手作りし、人形やぬいぐるみを作り楽しみ、
広大な庭を自然の花でいっぱいにし、その庭でお茶を飲み。
季節季節には近くに住む家族を集めて、
手料理と手作りのプレゼントでクリスマスやイースターを祝う。

年齢を重ねたそのお顔は凛として、
庭を歩く姿もすっとした立ち姿も、しっかり芯が一本通った感じ。
こんなふうに年を取りたいといつも思っていました。

その生活は作品とともに多くの人に支持され、
展覧会が開かれたり、ターシャの言葉が本になったり、
その他さまざまな写真集やメディアにも取り上げられました。
日本でのブームは、数年前に放送されたNHKの番組が火付け役でしょうか?
私の手元にある、初めて出かけたデパートでの展覧会のカタログを見たら
2001年だった。

そうして、92歳まで。
自分の好きなことに、自分の信じた方法で一貫して取り組んだ生涯。
いろんな苦労もあったと思うけど、充実していたのではないかなと思います。
長い間、素敵な生活を見せてくれて有難う、お疲れ様でした、と言いたいです。

庭や家はどうなるのだろうと心配したけれど、
結束の固いご家族がいらっしゃるので、これからも大丈夫ですね。安心。
大事に保存していってもらいたい。

アメリカのHPはこちら
メモリアルサイトも開設されていました。

アート | 23:48:27 | Comments(0)
「生誕100年 東山魁夷展」
「東山魁夷展」
東京国立近代美術館

日本画家の中で、
風景画では東山魁夷先生が一番好きです。
日本人でこの絵を嫌いな人っていないのではないかと思うくらい。
優しくて静かで幻想的な風景。

こんなにたくさんの作品を生で見るのは初めてでした。
その存在感と美しさに圧倒されてしまった。
今回は一部の作品の下絵やスケッチ、習作等も展示されていて興味深かったです。
それを見てしみじみ思ったこと。
最初風景は普通に写生されて、写真のように切り取られて、
それから東山魁夷先生の目と手を通して、
魁夷先生の色、魁夷先生の線、魁夷先生の形になっていくのだなぁということ。
だって、それは確かにある風景なのだけど、
作品の中で、絶対にありえないような美しく幻想的なものになってしまうのだ。
あたりまえで、それが絵を描くということなのかもしれませんが、
本当に素晴らしいなぁ・・・と感動しました。

唐招提寺の障壁画なんて、もう吸い込まれそうでしたもん。
「揚州薫風」という絵の一組には梨木香歩さんの「家守奇譚」を思い出しました。
大きな湖に浮かぶ小島に柳が揺れて、遠く向こう岸に御殿の門や橋が浮かんで見えて。
こんな屏風だったら、
絵の中から亡くなった友達が小舟を漕いで現れても不思議じゃないよなぁ、と思った。

今日の日曜美術館で特集組まれていましたね。
本当にきれい。見ていて、癒されます。

カタログも買ったし、芸術新潮も買ってしまいました。
表紙にやられた。
ミニチュアのお人形集めるのが趣味だったなんて!
魁夷先生、私たち仲間です♪(←図々しい・・・)

芸術新潮 2008年 05月号 [雑誌]芸術新潮 2008年 05月号 [雑誌]
(2008/04/25)
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アート | 22:12:23 | Comments(0)
マリオ・ジャコメッリ展
「マリオ・ジャコメッリ展」
at 東京都写真美術館

マリオ・ジャコメッリは、イタリアの「日曜写真家」。
印刷職人という本職の傍らで、モノクロの写真を撮り続けました。
彼の被写体は、地元のセニガリアという小さな町とその周辺の風景であり人であり。

新聞で、1枚の写真を見て釘づけになりました。
黒い裾の長い僧服を翻して、輪になって舞う神学生たちを頭上からとらえた構図。
今回の展示のチケットやポスターに使われた1枚は、
「私には自分の顔を愛撫する手がない」というシリーズの中のものです。
地元セニガリアの神学校の生徒たちの風景を写したもの。
やはり、展示会を見てもこのシリーズが一番心に残りました。

タイトルはある神父様の詩から取られた一節。
彼らの手は、自分の顔でなく
神を頼ってくるもの、救いを求めてくるものの顔を愛撫するための手なのですね。
ちょっとせつない。
でも、神学校で時に祈り時にまどろみ時に遊び笑う黒服の神学生たちの静かな表情の、
でもなんていきいきしていること。

白と黒とのコントラストは、生と死とのコントラストと常にリンクしています。
同様に、常に黒い服を身にまとう風習を守り続ける町を撮った「スカンノ」というシリーズも、
静かで深い雰囲気がとても印象に残りました。
目のくぼんだ痩せてあごのとがった女の人が、黒づくめの洋服をを裾長くまとって歩いていて、
レメディオス・バロの絵に出てくる人みたいで幻想的だったり。

モノクロの風景も、
木の断面に現れる年輪、広大な田畑に幾何学的にどこまでも続く細い畝の連続が、
人間の人生の経る年月を表しているのだそうです。
セニガリアのホスピスで撮られた老人たちの写真では、
顔や身体に現れるしわそのものが大きく写し出されていて。

小さな町で、静かにこんな深い写真を撮っていたジャコメッリ。
しかも本職の傍らでというところがすごい。
逆に、プロの写真家でなく手に職を持つ市井の人ならではだったのかもしれませんが。
遠く日本でそれを見ることができて、良かった。
何だか心がしんとしました。

アート | 21:34:48 | Comments(0)
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